Tarot Column 2

今日は「ぬり絵」のお話をしましょう。
タロットカードに色をつけてみるのです。カラーリングは面白い作業です。
モノクロのカードを用意して(コピーや本に印刷されているものでも良いのですが)、
自由に色を付けていきます。
例えば、“High Priestess”はブルー系、“Devil”はダークな色合いでといった感じで。
「ブルー」は知性を表し、「白」は純粋さや神性をというように、
色にはそれぞれ意味がありますが、
そんなことは無視して、最初はあなたの感性で彩色していくのが良いでしょう。
78枚、あるいはメジャー・アルカナ22枚がぬり終わったら、
1度すべてのカードを並べてみてみましょう。
ほら、あなたのカードが出来上がりました。
あなたが色をつけ、イメージを膨らませることによって、
それはあなただけのオリジナルに仕上がりました。
リーディングの時にも、このイメージを大切にしてみて下さい。
『an』1991/8/19〜8/25掲載

タロットカードはあなたのイメージを広げ、
あなたの心のより深い所へと連れて行ってくれます。
わたしたちは、タロットカードと共に物語を創ったり、カードに色をつけてみたりしました。
これらの作業はすべて、
わたしたち自身の“Fool”の旅--自己(セルフ)への旅の助けになるのです。
そして、この作業を続けていく内に、わたしたちは1つの事実に遭遇します。
それは、わたしたち1人1人が、決して「特別」ではないということです。
わたしたちが創った物語も、ぬってみた色も、
それは特に変わったものではないということです。
数々の神話や伝承の中に、あるいは数えきれないほど沢山の絵画の中に、
それらは存在しています。
人類にある共通のイメージ、ユングはこれを「集団的無意識」と名付けました。
タロットは、これらを呼び覚まします。
そして、ユングが同じく「元型」と呼んださまざまなイメージも、
タロットの中に隠されています。
『an』1991/9/2〜9/8掲載

ユングのいう元型的な象徴がタロットカードの中に隠されていることは、
前回にも少しお話しましたね。
では、実際、どのような感じなのでしょう?
 ちょっと、カードを見てみましょう。
ここに“?  Hermit(隠者)”というカードがあります。
この錬金術師を思わせる「真実の光」を持った老人は、
まさしく、オールド・ワイズ・マン(老賢者)、
あなたをセルフ(自己)へといざなうハイヤー・セルフです。
また、“? Empress(女帝)”のカードに描かれているのは、
太古から豊穣の女神と崇められた、
生み出し、保護し、呑み込むという3つの顔を持つマザー(太母)です。
高次のアニマは“? High Priestess”として、
わたしたちが彼女のもとを訪れるのを待ち受けるかのように静かに座し、
“?  Hanged Man(吊るし人)”では、
犠牲と生まれ変わる魂が描かれています。
彼らの声に耳を傾けてみましょう。
わたしたちが旅を続けるようすを、彼らはずっと昔から、見守ってきたのです。
『an』1991/9/17〜9/23掲載

タロットカードに様々な象徴が描かれていること、
そしてそれが元型的な意味を持つことなどお話してきましたが、
果たしてそれが本当に機能するかどうかは、あなたの理解にかかってきます。
象徴や元型の意味は、決して丸暗記するものではありません。
確かにそれらに関する参考文献は、近年豊富に出回るようになってきました。
しかし単なる受け売りの知識よりも、それらを追体験し理解することが大切なのです。
例えば『水』は潜在意識の象徴ですが、
このことが「ことば」としてではなく理解されたなら、
タロットに描かれたすべての『水』は、大いなるひとつの流れとなるでしょう。
そしてその流れの源、それこそがわたしたちがタロットカードを通じて知り得るものなのです。
他にも様々な知恵が隠されています。
それらは決してことばで説明できるものではありません。
あなた自身で感じ、理解する感覚を大切にして下さい。
『an』1991/9/30〜10/6掲載

タロット・リーディングには、カードへの深い想いと理解が必要です。
そのために、私たちはタロットに、
いつも親しみそれに触れるように心がけてきました。
しかし、タロットにばかり心を奪われていても、
そのリーディングは感動を生みません。
もっとも基本的なこと、私たちが生きていくことを否定してしまっては、
タロットはただの紙切れに過ぎなくなってしまいます。
恋をすることも大切なら、夢中になって仕事をするのも良いでしょう。
音楽あるいは絵画なども、あなたの心をゆたかにしてくれるでしょう。
そしてもっとベーシックなもの、
風の動きや水のせせらぎ、
星々のささやく声に感じる心をなくさないでいてくれたら、
あなたのタロット・リーディングはきらめきにみちたものになるでしょう。
秋もそろそろ深まってきました。
ちょっと湿気を含んだ包み込むような夜風が、今私の部屋に吹き込んできています。
『an』1991/10/14〜10/20掲載

タロットカードには、
森や泉、草原を吹き渡る風、そして海といった具合に、
様々な自然が描かれています。
太陽をはじめとする、月や星などの天体も、数多く登場します。
これらが象徴的な意味を持つことはもちろんですが、
わたしたちが自然に一部であるなら、
自身を見つめるタロットカードの中に、
これらが描かれているのは当然のことかもしれません。
中でも『月』は、私たちの心に直接語りかけてくる天体です。
一般に『月』は女性をあらわし、また夜の象徴ですが、
人間の心の闇の領域、いわゆる潜在意識もこの天体に象徴されます。
実際、月の影響力にははかり知れないものがあります。
満月や新月の晩に、インスピレーションが強くなることは、
タロットカードを持たずとも感じられることでしょう。
そしてもし、あなたの手にタロットカードがあるのなら、
このような夜に、月の波動を感じて欲しいものです。
『an』1991/10/28〜11/4掲載

タロットは、もうひとりのあなたに出会わせてくれます。
それは、普段は知らないあなたです。
そう、あなたが思い込んでいるあなたではないのです。
悲しいときに悲しんでいるあなたではなく、
苦しいときに苦しんでいるあなたではありません。
それは、あなたを超えたあなた、
もっと深い或いはもっと高いところにいるあなたです。
悲しい時も楽しい時もただあなたの側にいて、あなたを見守っているあなたです。
どんなときにも、生命の喜びを歌っているあなたです。
その存在を知ってください。
それと対話してみてください。
そうすればお手軽な『運命』や、いたずらな神秘に惑わされることもなくなるでしょう。
きっとあなたと、もう一つの存在が、
本当のあなたの運命(生命といってもいいでしょう)を、創り上げていくでしょう。
もっと、あなたを信頼してください。
あなたの中にいる存在こそが、永遠の生命なのです。
『an』1991/12/9〜12/15掲載

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